Ceramic treatment

セラミック治療について


Cerec systemセレックシステム

当院では、セレックシステムを導入しております。
セレックシステムとは、コンピューター制御によって歯の詰め物や被せ物を設計・製作するCAD/CAMシステムです。
従来のように型を取る必要がなく、短時間でコスト面にも配慮した治療のご提供が可能です。

セレックシステムとは

セレックシステムは、医療先進国であるドイツで開発された、コンピューター制御によって歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムです。コンピューターを使用して詰め物や被せ物を作製するので、歯型を取る必要がありません。

最先端の3D光学カメラを使って患部をスキャンし、患部の歯列をモニター上に再現します。その後、コンピューターの3D画面上にて修復物を設計し、ミリングマシンがデータをもとに作製します。

歯科技工所に依頼する必要がなく、治療期間も最短1日と短時間で行うことができ、費用も抑えることができます。 素材は金属ではなく、高品質なオールセラミックのため金属アレルギーの方でも治療を行うことができます。

ブリッジや義歯の場合でも、患部の歯型を採り石膏模型から技工士へ依頼する必要がないため、従来よりも短い時間でコストも抑えることが可能です。

セレックシステムはこのような方におすすめです

  • 治療を短期間で終わらせたい方
  • 自然で白い歯を手に入れたい方
  • 金属アレルギーをお持ちの方
  • 治療費用を抑えて審美歯科治療をご希望の方
  • 高精度な治療を希望される方

従来の審美治療との違い

従来の審美治療

装着までの期間
歯科技工所へ依頼をし、製作を行って頂きます。装着するまでは約1週間から10日かかります。また。一度技工所への依頼が挟まるため、最低でも2回の通院が必要です。
価格
歯科技工所に依頼するため、その分の費用がかかります。
耐久性
臨床研究データでは、従来法による治療の15年後の残存率は70%に届かないとなっています。3分の1近くの被せ物に、何らかのトラブルが発生しています。
感染リスク
装着まで期間が少しあるため、口腔内にある細菌の感染リスクが高まる可能性があります。

セレックによる治療

装着までの期間
患部を削り、その場で修復物の作製、完成後すぐ装着できるので、ほとんどの場合1回の通院で済み、最短1時間程度で終わります。
価格
歯科医院で全て対応できるので費用を抑えることができます。
耐久性
セレックによりつくられた被せ物は、15年後でも約93%という高い水準で機能しています。
感染リスク
装着までの期間が短いため、感染リスクは低いです。

セレックシステム治療では、最小限の負担によって
白く美しい歯を手に入れることができます

セレックシステムの特徴

FEATURE01

治療期間の短縮

ほとんどの症例は約1時間で終わります。
歯科技工所に依頼することなく、1回の通院で詰め物・被せ物のセットまで行えるため通院の手間もありません。

FEATURE02

型取りの不快感がない

専用のスキャナを使って口腔内を撮影するだけで型取りができます。
そのため、従来の治療のような型取りのために冷たいシリコン素材を圧接することはありません。

FEATURE03

金属アレルギーの方でも安心

金属を使用していないため金属アレルギーを起こしません。
身体に優しい素材であり、天然歯に近い自然な見た目を手に入れることができます。

FEATURE04

高品質で低単価

歯科技工所に依頼する必要がないため、その分の費用が削減されます。
また、規格生産された高品質な素材のため品質にムラがなく高い水準で耐久性が確保されています。

FEATURE05

治療リスクの軽減

1回の治療で済むため、細菌感染等のリスクが低いです。
また、セラミックはプラークが付かないため虫歯になりにくいです。

セレックシステム治療の流れ

スキャン(型取り)

まずはむし歯を削り取ります。その後、3D光学カメラを使用して口腔内をスキャンします。
従来の型取りとは違い、口腔内撮影のみなので痛みや不快感はほとんどありません。
わずか数秒の作業でモニター上にスキャンした箇所が表示されます。

詰め物・被せ物の設計

モニター上のモデルを使用し、あらゆる角度から歯の位置関係や噛み合わせの調整などを行い、理想的な形にしていきます。設計後はさまざまな素材や色味のセラミックブロックから患者様に合ったものを選定します。

詰め物・被せ物の作製

ミリングマシンと呼ばれる専用の機械によって、設計したデザイン通りの形にセラミックなどのブロックを削り出します。
誤差0.025mmという非常に精度に優れた修復物が、短時間で完成します。

口腔内へのセット

出来上がった詰め物・被せ物を口腔内へセットします。
微調整を加えながら噛み合わせに異常がないことを確認した上で、問題無ければ治療完了です。
最短通院1回・1時間程度というお手軽さで快適な歯をご提供いたします。

セレックシステムを用いた症例(ジルコニアクラウン)

  • 治療前

  • 治療中

  • 治療後

※表をスライドさせると、全体をご覧いただけます。

治療期間 2時間程度
治療回数 1回
年齢 50代
性別 男性
治療費 66,000円
メリット
  • 短時間での治療が可能
  • 歯の「型取り」が3D光学カメラによるスキャニングのみのため身体的な負担が少ない
  • 口腔内の細菌の感染リスクが低い
  • 使用する材料はセラミックスあるいはジルコニアのためプラークの付着も少なく衛生的
デメリット
  • 前歯のクラウンはデザインと色調再現が難しいため不向き

症例内容

8年前に当院で装着した右側上顎第二小臼歯のメタルクラウン(保険治療)劣化による二次う蝕が疑われたため、セレックシステムを使用してone day treatmentで再治療を行いました。

メタルクラウンを外すと合着セメントが劣化し、歯の一部に二次う蝕が発生していました。う蝕除去後に支台歯形成を行い、3D光学カメラでスキャニングしセレックシステムによるデザインと製作を行い、ジルコニアクラウンを当日に装着しました。

Othersその他の審美治療について

審美治療では、歯や歯茎の色・形を整え、美しい見た目の口元を目指した治療を行います。
審美治療というと「見た目の美しさだけを追求する特別な治療」と印象を持つ方もいらっしゃいますが、それより大切なことは、歯並びとお顔の調和、歯が担っている本来の機能(噛み合わせなど)をしっかり考えた治療を行うことにあります。

当院では、審美面だけではなく、正しい噛み合わせでしっかり噛める機能面にもこだわった治療を心掛けております。 天然歯のような色合いや、強度を持つさまざまな素材をご用意しておりますので、患者様一人ひとりに合わせた治療方法のご提案をいたします。

ご要望やご不明点を解決してから治療を行いますので、お気軽にご相談ください。

このような方に審美治療はおすすめです

  • 銀歯が気になる方
  • 差し歯が他の歯の色と異なって気になる方
  • 神経治療によって変色してしまった歯が気になる方

詰め物・被せ物の保険と自費との違いとは

※表をスライドさせると、全体をご覧いただけます。

保険診療 自費診療
費用 比較的安価 高価
素材 レジン(プラスチック)、奥歯は銀歯 セラミックなど強度に優れた素材が豊富
むし歯リスク 隙間ができやすい素材のため、
むし歯リスクは高い
接着面が強固で衛生面が優れているため、
むし歯リスクは低い
審美性 自費診療に比べ劣化 天然歯の様な色合い
変色 レジンは数年使用すると必ず変色する ほとんど変色しない

天然歯に近づけるために

当院ではセレックシステムなどのセラミック治療を行う際、セラミック陶材と呼ばれる材料を使用しています。

患者様の他の歯の色と調和させるために、様々な色調から素材を厳選し、自然な口元を実現可能です。また咬み合わせも入念にチェックし、噛み心地なども天然歯に近づける努力を行っています。

Risk銀歯のリスクをご存知ですか

保険診療で奥歯の治療を行う場合は、金属の詰め物や被せ物を使用します。こうしたいわゆる銀歯は見た目が目立つだけでなく、歯茎の黒ずみや金属アレルギーといったリスクも伴います。審美歯科治療でこうした銀歯をセラミックなどの別の素材に替えることで、見た目・健康面両方の改善を図ることができます。

Risk01金属アレルギー発症のリスク

銀歯などに使われる歯科用金属は、唾液や食べ物などによるイオン化で溶け出します。
これが原因で金属アレルギーを発症する可能性が高まります。
元々アレルギーをお持ちの方など、銀歯をつけてすぐに症状が出る人もいれば、数年経ってから発症する人もいます。
そのため、銀歯が影響しているとは思わず、アレルギー物質の特定が遅れる方もいらっしゃいます。

Risk02歯周病になるリスク

銀歯はセラミックと比べると、表面に傷がつきやすく劣化してしまいます。
そのため、細かい傷がある部分や劣化した箇所に汚れがつきやすく、それらを放置してしまうと、歯茎の炎症が起きたり歯周病になったりするリスクがあります。

Risk03むし歯になるリスク

お口の中にある銀歯は、食べ物を食べたり歯を食いしばったりすることで、劣化したり、変形することがあります。
そうすると、歯と銀歯の間に隙間ができ、そこからむし歯菌が侵入しやすくなります。
隙間から侵入したむし歯菌によって、銀歯の下にむし歯ができてしまうと、発見しづらく気づかないうちにむし歯が進行するリスクが高まります。

Meritセラミック治療のメリット

Merit01むし歯リスクの低減

セラミックは歯垢が付着しにくく、口腔内を衛生的に保つことができます。
また、金属のように長期にわたって使用していても変形は起こりません。そのため、隙間や段差も生じにくく、細菌の侵入を減らすことができます。

Merit02天然歯の様な自然な見た目

白さはもちろんのこと、透明感や艶やかさという点においても天然歯のような見た目を再現することができます。
神経を除去し変色した場合や、ホワイトニングで思ったような効果が出なかった場合でもセラミックの被せ物であれば理想的な歯の白さを取り戻すことができます。

Merit03精密な型取り

セラミック治療の型取りの際は、シリコン材料という特別な材料を使用します。
そのため、誤差なく型取りをすることができます。

Merit04白さが長持ち

保険診療でもレジン(歯科用プラスチック)など白い材料を使うケースはあります。しかし、セラミックより早く変色が進んでしまいます。
患者さまの許容範囲や使用状況によって差はありますが、セラミックの場合は5~10年、一定の白さを維持したまま使用することができます。

セラミック治療のデメリット

  • 割れやすい

    セラミックは白い陶製の材料のため、比較的割れやすいとされています。
    歯に強い衝撃が加わるシーンは稀ですが、瞬間的な強い衝撃がかかった時(寝ているときの歯ぎしり・食いしばり等)割れてしまう場合があります。
    大きな力がかかる奥歯はジルコニアなどの硬度の高い材料を選ぶことが大切です。

  • 費用がかかる

    セラミック治療は自費診療のため、保険診療と比べると費用が高額になります。
    また、歯科医院によって費用が大きく異なるため、相場は存在しません。歯科医師の技術や経験、セラミック治療のメリットや他のデメリットを踏まえ、費用に見合うか考えましょう。

詰め物・被せ物の種類

  • e.max(ガラスセラミック製)

    e.maxとは特殊なガラス成分が含まれたセラミック素材です。非常に高い強度を持っているため、詰め物・被せ物などさまざまな治療に使用することが可能です。

    また、透明感のある素材のため、前歯の治療にも適しています。色味も細かく調整できるため、周囲の歯との色のバランスを整えることも可能です。

  • ジルコニア

    ジルコニアは別名、人工ダイヤモンドとも呼ばれ、非常に高い強度を持つ素材です。

    噛む力が特に強い奥歯の治療に適しており、破損する心配がほとんどありません。 長期間の使用でも変色などの経年劣化が少なく、汚れが付きにくいメリットもあります。

オールセラミッククラウンの症例 ―美しい歯へ―

  • 治療前

  • 治療後

※表をスライドさせると、全体をご覧いただけます。

治療期間 1カ月
治療回数 5回程度
年齢 20代
性別 女性
治療費 ¥132,000(1本)
メリット
  • 天然歯の持つ色調やテクスチャーを再現できる
  • 接着面が強固で衛生面が優れている
  • 歯垢の付着が少なく、むし歯リスクが低い
デメリット
  • コストがかかる
  • 前歯部では色調再現のため来院回数が症例によって流動的になる

症例内容

右側上顎中切歯の保険クラウンの審美障害のため、オールセラミッククラウンによる審美治療を計画しました。

クラウン除去後に治療用の仮歯を作成し、歯肉の状態を観察後、最終クラウン製作に入りました。今回はe.maxクラウンを使用し、色調再現は2回行った後、装着しました。治療から14年後の現在も経過は良好です。